君の心が聞こえる。
「えっ、メグくんも行くの?」
「なに。行ったらダメなわけ?」
メグくんとのお昼時間ももはや恒例になった頃。
ある日の保健室で、わたしはひとつの希望を見出していた。
「いや、むしろその方がわたしのモチベーションが上がる」
「あぁ、そう」
相変わらず呆れ顔のメグくんは、今日もベッドでのんびりスマホタイム。
というか、ここ最近女の子遊びのシフトを切り替えたのか、昼休みは毎日ここで過ごしているという不思議。
「やった。なんか途端に楽しみになってきた」
「んだそれ」
やったやったとわたしがここまで喜んでいるのには、理由があった。
来週行われる学校行事。
1泊2日の林間学校。
去年とんでもない思いをしながら行ったにも関わらず、その行事が今年もあると聞いて絶望のどん底にいたのだ。