君の心が聞こえる。


「えっ、メグくんも行くの?」

「なに。行ったらダメなわけ?」


メグくんとのお昼時間ももはや恒例になった頃。


ある日の保健室で、わたしはひとつの希望を見出していた。



「いや、むしろその方がわたしのモチベーションが上がる」

「あぁ、そう」


相変わらず呆れ顔のメグくんは、今日もベッドでのんびりスマホタイム。


というか、ここ最近女の子遊びのシフトを切り替えたのか、昼休みは毎日ここで過ごしているという不思議。



「やった。なんか途端に楽しみになってきた」

「んだそれ」


やったやったとわたしがここまで喜んでいるのには、理由があった。




来週行われる学校行事。
1泊2日の林間学校。


去年とんでもない思いをしながら行ったにも関わらず、その行事が今年もあると聞いて絶望のどん底にいたのだ。


< 45 / 251 >

この作品をシェア

pagetop