君の心が聞こえる。
林間学校も2日目に突入した。
あと数時間頑張れば、この闘いも終了する。
あまり絡みがないと思っていたメグくんとも、自由時間が来る度にあの小さな広場で会えるから、わたしのモチベーションはいまだ無事に保たれていた。
……で、問題なのが。
「カヌーって、やる意味あるかな?」
「さぁ。あると思ったからプログラムに入ってんでしょ」
朝食後の少し空いた時間を狙って、わたしはメグくんに文句を言いに例の広場まで来た。
メグくんに、というか、メグくんと?
まぁどっちでもいいけど、とにかくわたしが言いたいのは、今日の午前中の体験学習の内容について。
「メグくんはどうせ卒なく出来ちゃうんだよね。金髪なのに」
「ねぇセンパイ。ちょいちょい入るその金髪いじりなんなの?」
「あはは」
「誤魔化すな」
ペシ、と額を叩かれてまた笑う。