君の心が聞こえる。


林間学校も2日目に突入した。

あと数時間頑張れば、この闘いも終了する。



あまり絡みがないと思っていたメグくんとも、自由時間が来る度にあの小さな広場で会えるから、わたしのモチベーションはいまだ無事に保たれていた。


……で、問題なのが。



「カヌーって、やる意味あるかな?」

「さぁ。あると思ったからプログラムに入ってんでしょ」


朝食後の少し空いた時間を狙って、わたしはメグくんに文句を言いに例の広場まで来た。


メグくんに、というか、メグくんと?

まぁどっちでもいいけど、とにかくわたしが言いたいのは、今日の午前中の体験学習の内容について。



「メグくんはどうせ卒なく出来ちゃうんだよね。金髪なのに」

「ねぇセンパイ。ちょいちょい入るその金髪いじりなんなの?」

「あはは」

「誤魔化すな」


ペシ、と額を叩かれてまた笑う。


< 78 / 251 >

この作品をシェア

pagetop