君の心が聞こえる。
小学1年生の入学式の日に、出席番号でわたしの後ろに並んでいたのがさっちゃんで。
具合が悪いことを我慢していた彼女を、たまたまそれに気づいたわたしが助けたことがきっかけだった。
小さな頃から持ってるこの力のことは、他の人にバレてはいけないと両親からはきつく言われていた。
だからさっちゃんがわたしの力を知っていることは両親には内緒だったけれど、彼女は両親が心配するほどわたしの力を怖がったりはしない。
受け入れてくれた、唯一の友達。
……その、はずだった。
この力への両親の心配事が的中したのは、その年のクリスマス。
パーティーをしようと、さっちゃんと他に仲の良かったクラスメイト何人かをうちに呼んで、遊んでいた時のことだった。
みんなでわいわいゲームをして、お母さんが作ってくれた料理を食べて。
……にぎやかな空気に飲まれて、楽しくて、わたしはやってしまった。