高嶺の花と呼ばれた君を僕の腕の中で包みたい


「もぉっ、高地先生って背が高いから足も速いんですね〜。先生今日の夜ってお暇ですか? 今日先生の歓迎会を開こうって話になりまして、どうですか?」


 きゅるんと可愛らしく上目遣いで尊臣を見る。華には亜香里の後ろに狙った獲物は逃さないとチーターが見えたような気がした。


「あ〜、そんな俺に気を使わないでください」


 丁寧に断る尊臣に亜香里は畳み掛ける。


「今日は夜勤のひと以外は参加できるみたいなんですよ。ね、先生いいですよね? 皆先生との距離を縮めたいんですよ」
「そ、そうなんですね。うん、じゃあ、わざわざありがとうございます」
「わ〜よかった。……桜庭先生は、来ますか?」


 亜香里はその場に居た華のことも一応誘っておくか、と言うようなトーンで聞いてきた。

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