溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 荒い呼吸を繰り返す私は、もう膝から崩れ落ちそうだ。晃汰さんの腕に捕まるようにして、なんとか立っている。

 そんな私を、晃汰さんはバスルームの壁に追いやった。背中に触れた壁がひんやりと冷たい。


「千尋……君が見ていいのは俺だけ。それをちゃんと目に焼き付けてもらう」


 低く落ち着いた声でそう言った晃汰さんは、腰をしっかりと支え、私の片足をそっと持ち上げる。

 そして、ゆっくりと熱く逞しいものを私の中へと挿入していく。


「っ、あぁっ──」


 すでに十分なほどに潤った秘密の場所は、晃汰さんを包み込むようにして受け入れる。

 体がぴったりと密着すると、晃汰さんは求めるように私の唇を塞いだ。


「千尋……よく見るんだ。君の夫は俺、君を抱いているのも俺」

「あぁっ、晃汰、さ……っ、あぁ──」


 晃汰さんがゆっくりと動き始めると、波のように押し寄せる快感に耐え切れず、縋りつくように彼の胸に頬を密着させる。

 しかしそれを許さず、晃汰さんは後頭部に手を添えて壁に私を押しつける。


「君は俺の妻なんだ。一生、離すつもりはない」


 湯気と私たちふたりからの熱気で、バスルームは白く曇る。

 シャワーが打ちつける洗い場にはふたり分の衣服が散乱し、ぐちょぐちょに濡れたまま。

 ふたりの荒々しい呼吸が混じり合い、私の甘く高い声が響き渡っていた。

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