溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
ブラインドの向こうが白んできたのを、ぼんやりとした意識の中、ジッと見つめる。
ベッドサイドの小さなデジタル時計に目を向けると、時刻は午前五時を回ろうとしている頃だった。
キングサイズのベッドの上、となりには晃汰さんが目を閉じ眠っている。
ほんの少し前、多分四時頃だろう。その時間まで晃汰さんと私は体を繋げていた。
こんな風に一晩で何度も抱かれる経験などこれまで一度もなく、今もまだ彼が私の中にいるような感覚が残っている。
バスルームに連れ込まれ服を脱がされた時、久しぶりのことに、ちゃんと受け入れられるのか心配しかなかった。
でも、そんな私の不安をよそに、体は晃汰さんをちゃんと受け入れていた。
バスルームで抱かれた後、ベッドルームに移動してからも晃汰さんは私を求めた。
それを何度か繰り返し、気付けば早朝と呼べる時間になっていた。
こうして昨晩のことを思い返すだけで心臓がどくどくと音を立て始める。
それだけ、濃く甘い一夜だった。