溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
「そういえば、ドレスは決めたのか」
「いえ、まだ決められなくて……悩み中です」
昨日、挙式で着るドレスを見にいくよりも先に、事前にカタログでチェックをしていた。
晃汰さんにも一緒に見てもらい、これがいいあれがいいと意見を出し合った。
「カタログでも悩んでいたから、実物を見たらもっと悩むだろう」
「そうですね。優柔不断なので、余計にです」
そう言うと、晃汰さんはふっと笑う。
「意外だよな。仕事では判断力と決断力の小野寺って感じなのに。ドレスは決まらないものか」
「それは……やっぱり、一生の記念になるものですし、後悔もしたくないですから」
思いがけず結婚が決まり、式も執り行われることになった。
ウエディングドレスは、女性なら誰でも憧れるもの。そんなに簡単には決められない。