溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


「じゃあ、今度は必ず時間を調整して一緒に選びに行こう」

「いいんですか?」


 多忙な晃汰さんだから、自分で決められることは極力自分で進めていこうと思っていた。秘書としての機能が働いたのだろう。

 でも、こんな風に一緒にと言ってもらえるとやっぱり嬉しい。


「当たり前だろう。ふたりの結婚式なんだから」

「ありがとうございます。ひとりじゃ決められそうになかったから、嬉しいです」


 こういうなにげないやり取りの中で、晃汰さんの知らなかった一面を知ってまた好きが大きくなる。

 たとえ政略結婚でも、私は妻という立場。

 これから先、こうして彼と一緒の時間を重ねていけることの喜びに、美味しい食事に舌鼓を打ちながら浸っていた。

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