溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
結局、朝食に普段の三倍の時間をかけたが完食できず、お昼近くに残りを食べた。
でき立てはとろとろで最高に美味しい状態だったお粥も、最後は水を吸ってひどい状態になっていた。
それでも、晃汰さんが私のために作ってくれた食事。捨てるなんて絶対にしたくなかった。
急な体調の変化で、朝からいったいどうしたのだろうかと戸惑う。
ただの夏バテならいいけれど、こんなにだるかったりするものなのか。
そんなことをぼんやりと考えて、ハッとあることが思いあたった。
だるさと、食欲不振、気持ち悪さ……もしかして、これって……?
思い立ってベッドから立ち上がり、リビングの引き出し収納に向かう。
その中から保管してある妊娠検査薬の箱を手に取った。
晃汰さんが以前、いずれ使うことになるだろうと事前に用意しておいてくれたものだ。二回分調べられるものだ。
そういえば、生理も少し遅れている。いつも毎月ほとんど同じ日に来ているのに、今月は一週間はずれている。
ためらいなく箱の中からそのひとつを取り出し、説明書をざっと読む。そのままお手洗いに入った。