溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
予定通りの時刻には知らされていたレストランに到着し、お店の入り口に立つ。
お店に入って、スタッフに名前を告げると席へと案内された。
みなとみらいの夜景が目の前に広がるガラス張りの店内は、ダウン照明で雰囲気があり気分が上がる。
ぱっと見た感じ、店内にいる客の大半はカップルのようだ。
席は窓際の目の前に海が広がる特等席で、スタッフに椅子を引いてもらいひとり先に腰を下ろした。
「ご注文は、お連れ様が到着されてからにしますか?」
「あ、はい。そうします」
黒服のスタッフは私からの返答に「かしこまりました」と席を離れていく。
ひとりになり、窓の外の景色をぼんやり見渡した。
そういえば連絡が来ているかもしれないとバッグからスマートフォンを取り出す。
そこには特になんの通知もなく、時刻はちょうど十八時と表示されていた。
そっとテーブルの端にスマートフォンを置き、再びガラスの向こうに視線を向ける。