溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 晃汰さんのいれてくれたお風呂にゆっくり浸かり、体も芯までぽかぽかになった。

 大理石造りの黒いバスルームは自宅マンションのバスルームとはまた違う雰囲気で、ついついのんびりしていたら長風呂になってしまった。

 スキンケアを終えて髪を乾かし、なにげなく見た時刻は二十二時少し前。

 クリスマスツリーのそばに立ち、広い窓からみなとみらいの夜景を見渡す。

 いろんな色に点灯し変化する観覧車と競うように、その周辺には様々なイルミネーションが見られる。

 今の時期にしか見られない煌びやかな夜景をガラスに両手をついて凝視していた。いくら見続けていても飽きない景色だ。

 後方に気配を感じた時、ガラス越しに晃汰さんが近付いてきたのが見える。

 私の後にバスルームに向かった晃汰さんは、乾かした髪が無造作に流れ、私と同様ホテルのルームウェアを身につけている。

 お約束のように背後から抱きしめられ、回された腕に両手を添えた。

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