溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
六カ月にも入ってくれば、お腹の赤ちゃんの性別も判明してくる時期。
前回の検診ではそろそろ告げられるのではないかとドキドキして行ったけれど、残念ながら診てもらった時わかりづらいタイミングだったらしい。
性別判明は次回にお預けだ。
「千尋は、男の子と女の子、どっちがいい?」
「私は……」
男の子? 女の子?
そういえば、どっちが欲しいとか考えてもいなかった。
「どっちが欲しいとかそこまで意識してなかったです。きっと、男の子でも女の子でも、どちらでもかわいいに違いないし。晃汰さんは、ありますか?」
「俺も、どちらを希望するとかはない。ただ、元気で健康に産まれてきてくれれば、それ以上のことはない」
本当にその通りだと思う。とにかく元気に産まれてくれればいい。それが一番の願いだ。
「そうですね。私も、そう思います。四月まで、大事にお腹の中で守らないと」
今は、寝ているのかもしれない。
少し前はなんとなく動いているのを感じたけど、今は急に静かだ。