溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 高校を卒業後、日本医師会の認定養成機関で一年間講座を受けた。

 カリキュラムを修了後、日本医師会医療秘書認定試験に合格。その後、規定の秘書技能科目も取得し、今のこの病院への就職を決めた。

 医療秘書一年目の新人の時、ひょんなことから元院長の秘書を務めさせてもらうことになった。

 私を教育してくれた先輩が院長の秘書を務めていたのだけど、急遽退職する運びとなったのだ。

 新人の私に院長の秘書が務まるのか不安しかなかったけれど、先輩の教えが優秀だったことと、元院長の心が広かったおかげで業務は務まった。

 二十二歳で病院に医療秘書として勤め始め、元院長の秘書を務め始めたのが二十四歳の時。

 それから二年間、二十六歳の年まで元院長の秘書を務めさせてもらった。

 その年に、元院長は院長職を退任。水瀬総合病院横浜病院は後継者である現院長、水瀬晃汰に引き継がれた。

 新時代を迎えた水瀬総合病院で、私は引き続き〝院長〟の秘書を務めることになった。

< 6 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop