私だけを濡らす雨/ハードバージョン
その狂気、解放される
”ツグミが置き手紙ってことか。…アイツ、私が即行動に入るの、気づいたみたいね。で…、その際、このままこの家にいたんじゃ私、実のお姉ちゃんに殺される~、早く逃げなきゃ!退散ー!…ってことではないと…”
”アイツは私の行動を読んで、誘いだしてる…。うふふ‥、面白いじゃん…。私はあんたの招待受けるわ。そんでだ、たっぷり、お前の正体をお前自身に突きつけてやるよ!ずっとずっと、犠牲者ぶりやがって!いいかー、私が消えてもツグミは自由にはなれないんだ。その理由を知るがいいさ。…この際、かわいいお前にお姉ちゃんがサイコーのプレゼントをやるよ…”
”って訳で、本日決行と決めたわ。藤森と板垣にはソッコー、招集かけたし。ツグミーー!お姉ちゃんを”本気”にさせてくれてアリガトさん。なら、私はこうとなったら、想定を大幅ハードアップで行く。桜木ケンにはガチで私を受け止めさせるからな!ツグミ、お前が挑発したんだ。姉妹とは言え、手加減しねえぞ!そっちも遠慮いらねーから来いって!”
***
「板垣、その拘束具せっかく用意してもらったけど、使わねえから。アンタ、持って帰ってあのへちゃむくれのわきが女にハメてやれよ」
「はあ…」
「藤森、この植木ばさみ、年季入ってるのはいいが、くせーって。フルーツシトラスのシャンプーで洗ってこいよ」
「はあ…」
「お前ら二人!最後だと思って気ぃ抜いたら承知しねえからな!私は死ぬのなんかこわくないんだ。そんなの、そっちは一番よく知ってるじゃん。今晩は私のラスト舞台になるんだ。とぼけた態度とったら、その場でぶっ殺すぞ!」
「ああっ、分かりましたよ、氷子さん。自分らは何も…」
「藤森!お前よう、何年、私を見てきてんだよ!人の心が透かせるから先読んで逃げ道なくせるんだっての。今晩のパーティー、適当なとこトンズラって二人のハラ、レントゲン状態でくっきりだわ。この私にハンパとはいい根性じゃん。帰っていいわ、マジ」
「いやあ、氷子さん、そう気張んないで下さいよ。俺らも使われの身なんで…。サツにパクられることは許されなんですよ。あなたのヘルプで、最初から手抜きしようなんて気、毛頭ないです。わかって下さい」
「…私はね、何があろうとあんたらを売らない。だが、私のヘルプなら、上司の顔色やテメーの立場より、その場に命投げ出せって。第一、死なねーよ、今晩の仕事であんたらは。でもね、私はたかだか中2のハナたれボウズにとガチの真剣勝を負挑むんだ。私の指示を1秒でも遅らせるなよ!」
「わかりました…」
この恐ろしい女とは長きにわたって”仕事”をこなしてきた二人だが、藤森と板垣は、彼女の本当の恐ろしさとは何なのかをこの日初めて骨身に染みて理解することとなる。
「よし!なら、掛かるぞ!」
3人は俊敏に申し合わせの行動にかかった…。
”ツグミが置き手紙ってことか。…アイツ、私が即行動に入るの、気づいたみたいね。で…、その際、このままこの家にいたんじゃ私、実のお姉ちゃんに殺される~、早く逃げなきゃ!退散ー!…ってことではないと…”
”アイツは私の行動を読んで、誘いだしてる…。うふふ‥、面白いじゃん…。私はあんたの招待受けるわ。そんでだ、たっぷり、お前の正体をお前自身に突きつけてやるよ!ずっとずっと、犠牲者ぶりやがって!いいかー、私が消えてもツグミは自由にはなれないんだ。その理由を知るがいいさ。…この際、かわいいお前にお姉ちゃんがサイコーのプレゼントをやるよ…”
”って訳で、本日決行と決めたわ。藤森と板垣にはソッコー、招集かけたし。ツグミーー!お姉ちゃんを”本気”にさせてくれてアリガトさん。なら、私はこうとなったら、想定を大幅ハードアップで行く。桜木ケンにはガチで私を受け止めさせるからな!ツグミ、お前が挑発したんだ。姉妹とは言え、手加減しねえぞ!そっちも遠慮いらねーから来いって!”
***
「板垣、その拘束具せっかく用意してもらったけど、使わねえから。アンタ、持って帰ってあのへちゃむくれのわきが女にハメてやれよ」
「はあ…」
「藤森、この植木ばさみ、年季入ってるのはいいが、くせーって。フルーツシトラスのシャンプーで洗ってこいよ」
「はあ…」
「お前ら二人!最後だと思って気ぃ抜いたら承知しねえからな!私は死ぬのなんかこわくないんだ。そんなの、そっちは一番よく知ってるじゃん。今晩は私のラスト舞台になるんだ。とぼけた態度とったら、その場でぶっ殺すぞ!」
「ああっ、分かりましたよ、氷子さん。自分らは何も…」
「藤森!お前よう、何年、私を見てきてんだよ!人の心が透かせるから先読んで逃げ道なくせるんだっての。今晩のパーティー、適当なとこトンズラって二人のハラ、レントゲン状態でくっきりだわ。この私にハンパとはいい根性じゃん。帰っていいわ、マジ」
「いやあ、氷子さん、そう気張んないで下さいよ。俺らも使われの身なんで…。サツにパクられることは許されなんですよ。あなたのヘルプで、最初から手抜きしようなんて気、毛頭ないです。わかって下さい」
「…私はね、何があろうとあんたらを売らない。だが、私のヘルプなら、上司の顔色やテメーの立場より、その場に命投げ出せって。第一、死なねーよ、今晩の仕事であんたらは。でもね、私はたかだか中2のハナたれボウズにとガチの真剣勝を負挑むんだ。私の指示を1秒でも遅らせるなよ!」
「わかりました…」
この恐ろしい女とは長きにわたって”仕事”をこなしてきた二人だが、藤森と板垣は、彼女の本当の恐ろしさとは何なのかをこの日初めて骨身に染みて理解することとなる。
「よし!なら、掛かるぞ!」
3人は俊敏に申し合わせの行動にかかった…。