私だけを濡らす雨/ハードバージョン
ゴーモン・メイク・ラブ❹



「やめろー!ひょ、氷子さん、頼むからやめてくれー‼」


「うるせー!散々ツッパリいれて、今さら吠えてんじゃねーよ!あんまり私を失望させると、アンタを犯す前に”コレ”でお前のここちょん切っちまうぞ!」


そう言って、氷子は特大サイズの植木ハサミを両手で掴むと、”チョキン!チョキン!”と、スプラッター映画の猟奇キャラクターばりで 悪ノリだ。
無論、下半身を露出し、カラダの自由を奪われた状態のケンは顔面蒼白となってる…。


「よし、足はこれでいいわ。今度は腕にこれ、つけてやって」


氷子が藤森に手渡した拘束具は、後ろ手で背中を軸に、拘束棒で首と両手首をつなぐ、マニアックな手枷だった。


「いやだー、やめてくれー!!」


もはやケンの絶叫は哀願の音色を呈していた。


***


「よし!一人は出口を固めてろ。ああ、もう、そいつから離れていいわ。後は私がやる。必要な時は声かけするから」


「了解しました」


そう言って、板垣が出口付近に移動、藤森は数メートル後ろに下がって待機した。
そして、その間、氷子は纏っていた黒ずくめの服を一気に脱ぎ捨てると、全裸となった。


「さてと…。ケン坊、私のヌードどうだ?」


ケンは目を伏せていた。


「氷子さん、やめてくださいよ、こんなこと!」


ケンは悲し気に、ぼそりとそんな言葉を投げかけたのだったが…。


***


「バカか、お前!テメーはよう、今さっき、私の妹がよう、狂った姉ちゃんに殺されるかも知れないからってんで、”ねー、ケン!私、小さいころからずっとあのイカレたお姉ちゃんと一緒に暮らしてて、もう気が変になりそうなの!このままじゃ、あの狂った女に殺されちゃう!私を守って~”、とかって、ねだられてヨダレたらしながら、ツグミとハメるってんだろう⁉」


「…」


「…あの子がいたたまれないからって。世にも恐ろしい頭のおかしい女にずっと怯えててかわいそうだしって?ふん!だからよう、そのイカレた狂人の本当の姿を今ここで拝ませてやるっての‼」


氷子はどうやら、マインドチェンジしてしまったようだった。


「…おらー、しっかり両目開けて、私のハダカ見ろよ!」


「いやだー‼」


「なにー⁉ふざけたことぬかしやがって!この、クソガキー‼」


ついに、氷子の脳内バランスの均衡が壊れた。
マッドスイッチがフルオンされた最狂女は、拘束玩具になり果てた下半身モロ出しのケンを、ヒールで突き刺すようにあばら骨を5発連続で蹴りを入れるのだった…。




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