花嫁は婚約者X(エックス)の顔を知らない
その話から三日後。
学校に行くと今まで人の気配がなかった隣の机にはカバンがかかっていた。
真宮くん、今日から学校来てるのかなぁ?
自分のカバンから教科書やペンケースを机へ移しながら、気になってチラチラと真宮くんの席を見てしまった。
「俺の席に何かある?それとも俺に何か用?」
突然、後ろから声がしたので振り向くと背の高い初めて見る顔の男子が立っていた。
柳くんから真宮くんの飛び級の話を聞いていたので、勝手にガリ勉男子を想像していたが背は高いもののまだ幼さが残る顔だちをしていた。しかし、幼さは若干の残りつつも女の子にモテそうな顔だった。
「別に用があるというわけでは…。あっ!初めまして。私、夏休みからこのクラスに編入してきた内田琴乃です。よろしく。」
私は慌てて自己紹介をし頭を下げた。
「あぁ。」
…それだけ?『あぁ。』ってその後は?
そのあとの会話が続かない様なので、頭を下げた時に落ちてきた髪の毛を耳にかけ、カバンを机の横にかけた。
「…その時計。」
「えっ?時計? あ?これ??」
耳に髪をかけた時に婚約者からもらったブレスレットタイプの腕時計がチラッと見えたみたいだった。時計が気になったようなので彼の方へ少し見せ
「あぁ、この時計は私の婚約者からの贈り物なの。」
と答えた。
「…婚約者から。」
ボソッと彼はつぶやくがよく聞こえなかった。
「女性ものだけど、この時計に興味あるの?」
学校に行くと今まで人の気配がなかった隣の机にはカバンがかかっていた。
真宮くん、今日から学校来てるのかなぁ?
自分のカバンから教科書やペンケースを机へ移しながら、気になってチラチラと真宮くんの席を見てしまった。
「俺の席に何かある?それとも俺に何か用?」
突然、後ろから声がしたので振り向くと背の高い初めて見る顔の男子が立っていた。
柳くんから真宮くんの飛び級の話を聞いていたので、勝手にガリ勉男子を想像していたが背は高いもののまだ幼さが残る顔だちをしていた。しかし、幼さは若干の残りつつも女の子にモテそうな顔だった。
「別に用があるというわけでは…。あっ!初めまして。私、夏休みからこのクラスに編入してきた内田琴乃です。よろしく。」
私は慌てて自己紹介をし頭を下げた。
「あぁ。」
…それだけ?『あぁ。』ってその後は?
そのあとの会話が続かない様なので、頭を下げた時に落ちてきた髪の毛を耳にかけ、カバンを机の横にかけた。
「…その時計。」
「えっ?時計? あ?これ??」
耳に髪をかけた時に婚約者からもらったブレスレットタイプの腕時計がチラッと見えたみたいだった。時計が気になったようなので彼の方へ少し見せ
「あぁ、この時計は私の婚約者からの贈り物なの。」
と答えた。
「…婚約者から。」
ボソッと彼はつぶやくがよく聞こえなかった。
「女性ものだけど、この時計に興味あるの?」