花嫁は婚約者X(エックス)の顔を知らない
何故こんなに深雪さんが心配してくれたかと言うと、去年、生徒会選挙の際に選挙活動で演説などを行うと、可愛らしかアイドルの様な見た目と人懐っこい性格から古賀くんのファンクラブが結成されたそうなのだが、古賀くんと仲良かった女の子のクラスメイトがファンクラブの三年生であるリーダーから呼び出され、馴れ馴れしくしないようにと注意をされたようだった。それに気づいた古賀くんがリーダーを注意してその時は治ったそうなのだが、リーダーが卒業した後も、後輩の過激派な女子生徒から時々こっそりと呼び出しがあるようだった。
確かに呼び出しはキツい…。
古賀くんの彼女になる人は大変だ…。
まぁ、HPは会長からの依頼だし、打ち合わせや、やりとりは全て会長主体なので、直接古賀くんと関わる事は無い。だから、あまり気にしなくても平気なのかも…。とその時は思った。
杖と糸車を作り終わると深雪さんは委員会の当番になっていたようでそちらの仕事に行った。こないだのクルーズパーティーで付き合う事になった先輩と約束でもしいたのか、少しウキウキで教室を出て行った。
もし、私の婚約者が誰なのか知っていて、相手のことを好きになれたとしたら、私も深雪さんみたいにウキウキで会いに行くのだろうか…。
本格的な恋をしたことがないので彼の話をする時の幸せそうな深雪さんが羨ましく感じた。
「…いいなぁ。」
小道具をつくりながら無意識に声に出てしまった。
「なんか欲しいものでもあるのか?」
練習の休憩なのか、出番待ちなのか真宮くんが私のところにやってきていた。
確かに呼び出しはキツい…。
古賀くんの彼女になる人は大変だ…。
まぁ、HPは会長からの依頼だし、打ち合わせや、やりとりは全て会長主体なので、直接古賀くんと関わる事は無い。だから、あまり気にしなくても平気なのかも…。とその時は思った。
杖と糸車を作り終わると深雪さんは委員会の当番になっていたようでそちらの仕事に行った。こないだのクルーズパーティーで付き合う事になった先輩と約束でもしいたのか、少しウキウキで教室を出て行った。
もし、私の婚約者が誰なのか知っていて、相手のことを好きになれたとしたら、私も深雪さんみたいにウキウキで会いに行くのだろうか…。
本格的な恋をしたことがないので彼の話をする時の幸せそうな深雪さんが羨ましく感じた。
「…いいなぁ。」
小道具をつくりながら無意識に声に出てしまった。
「なんか欲しいものでもあるのか?」
練習の休憩なのか、出番待ちなのか真宮くんが私のところにやってきていた。