花嫁は婚約者X(エックス)の顔を知らない
ミス聖霊学園が決まると、その前に決まっていたミスター聖麗学園とツーショット写真と生徒会メンバー全員で記念写真を撮った。
トロフィーの授与などやる事を終えると真宮くんが私たちのところへ戻ってきた。
「あははっ、晴翔、最高だったよ。」
「優勝おめでとう。で良いのですわよね?真宮くん…。っくす…。」
笑いながら柳くんと咲良さんが声をかける。
「晴翔のおかげでミス聖麗学園、とても盛り上がったよ!ありがとなっ!」
写真撮影でそばにいた生徒会長もこちらに来て真宮くんに声を掛けた。
「恭介がゆー事きいてくんねぇから、これしか浮かばなかった。」
「そりゃ、個人の我儘で学校のイベントを無くすことは出来ないからね。」
先輩で、且つ生徒会長である相手に向かいタメ口で話す真宮くんはいったい何なんだ?と頭がハテナになっていると、咲良さんが彼らが従兄弟同士である事を教えてくれた。
2人とも親戚だったんだ…。
「琴乃ちゃん、晴翔は琴乃ちゃんがミス聖麗学園に出なくて済むようにしてくれって頼んできたんだよ。」
「えっ?そうだったの?」
「恭介、余計なことは言わなくていい…。」
気まずそうに真宮くんはそっぽを向いた。
「それって、こないだ私が悩んでたからだよね?真宮くん、ありがとう。」
真宮くんって口は悪いけどやっぱりいい人なのかもしれない。
「それだけじゃないよな~。晴翔。」
「修治、ホントお前は黙っててくんない?」
二人でこそこそ話をしていたが私と咲良さんまでは聞こえなかった。
あと10分で終礼が始まるので各自教室に戻るようにと校内放送が流れた。柳くんと咲良さんには先に教室へ行ってもらい、私と真宮くんは制服を取りに行き体育の際に使用する校内の更衣室で着替えを済ませてから戻ることにした。
更衣室から出ると既に着替えを済ませた真宮くんが廊下で待っていてくれた。
「今日は本当にありがとう。」
改めてお礼を言った。
「別に盛り上がったんだからお前がお礼を言う事じゃねぇよ。勝手に俺がしたことだし…。」
少し頬を赤らめる真宮くんが少し可愛く見えた。
終礼の後は後夜祭に参加するもよし、そのまま寮に戻るもよしとなっていた。
「お前、後夜祭どうすんの?」
「初めてだから参加してみようかなって思ってるよ。」
「…ふーん、じゃぁ、変な虫がつかないように、俺がお前の婚約者の代わりに一緒にいてやってもいいぞ。」
「あははっ、私、真宮くんと違ってそんなにモテないから大丈夫だよ~。塚田さんと参加すれば?」
「…それはマジ勘弁。」
塚田さんの押しの強さには辟易としているようだった。
「でも、今日、塚田さんとキスしたんでしょ?ラブラブじゃん?」
冗談交じりに言うと
「できる事なら早く好きな子とキスして、上書きしたい…。」
真宮くんからは思いもよらない言葉が返ってきて目が合う。
しばらく真剣そうなその視線から逸らせずに固まったままでいると、
「ばーか、好きな子はお前じゃねぇーよ。自惚れんな。」
「べ…別にそんなことは分かってるわよ!自惚れてなんかないもん!」
直ぐにいつもの真宮くんに戻った。
トロフィーの授与などやる事を終えると真宮くんが私たちのところへ戻ってきた。
「あははっ、晴翔、最高だったよ。」
「優勝おめでとう。で良いのですわよね?真宮くん…。っくす…。」
笑いながら柳くんと咲良さんが声をかける。
「晴翔のおかげでミス聖麗学園、とても盛り上がったよ!ありがとなっ!」
写真撮影でそばにいた生徒会長もこちらに来て真宮くんに声を掛けた。
「恭介がゆー事きいてくんねぇから、これしか浮かばなかった。」
「そりゃ、個人の我儘で学校のイベントを無くすことは出来ないからね。」
先輩で、且つ生徒会長である相手に向かいタメ口で話す真宮くんはいったい何なんだ?と頭がハテナになっていると、咲良さんが彼らが従兄弟同士である事を教えてくれた。
2人とも親戚だったんだ…。
「琴乃ちゃん、晴翔は琴乃ちゃんがミス聖麗学園に出なくて済むようにしてくれって頼んできたんだよ。」
「えっ?そうだったの?」
「恭介、余計なことは言わなくていい…。」
気まずそうに真宮くんはそっぽを向いた。
「それって、こないだ私が悩んでたからだよね?真宮くん、ありがとう。」
真宮くんって口は悪いけどやっぱりいい人なのかもしれない。
「それだけじゃないよな~。晴翔。」
「修治、ホントお前は黙っててくんない?」
二人でこそこそ話をしていたが私と咲良さんまでは聞こえなかった。
あと10分で終礼が始まるので各自教室に戻るようにと校内放送が流れた。柳くんと咲良さんには先に教室へ行ってもらい、私と真宮くんは制服を取りに行き体育の際に使用する校内の更衣室で着替えを済ませてから戻ることにした。
更衣室から出ると既に着替えを済ませた真宮くんが廊下で待っていてくれた。
「今日は本当にありがとう。」
改めてお礼を言った。
「別に盛り上がったんだからお前がお礼を言う事じゃねぇよ。勝手に俺がしたことだし…。」
少し頬を赤らめる真宮くんが少し可愛く見えた。
終礼の後は後夜祭に参加するもよし、そのまま寮に戻るもよしとなっていた。
「お前、後夜祭どうすんの?」
「初めてだから参加してみようかなって思ってるよ。」
「…ふーん、じゃぁ、変な虫がつかないように、俺がお前の婚約者の代わりに一緒にいてやってもいいぞ。」
「あははっ、私、真宮くんと違ってそんなにモテないから大丈夫だよ~。塚田さんと参加すれば?」
「…それはマジ勘弁。」
塚田さんの押しの強さには辟易としているようだった。
「でも、今日、塚田さんとキスしたんでしょ?ラブラブじゃん?」
冗談交じりに言うと
「できる事なら早く好きな子とキスして、上書きしたい…。」
真宮くんからは思いもよらない言葉が返ってきて目が合う。
しばらく真剣そうなその視線から逸らせずに固まったままでいると、
「ばーか、好きな子はお前じゃねぇーよ。自惚れんな。」
「べ…別にそんなことは分かってるわよ!自惚れてなんかないもん!」
直ぐにいつもの真宮くんに戻った。