花嫁は婚約者X(エックス)の顔を知らない
「咲良さん、わたし、遺産を貰うような親切をお年寄りに記憶はないけれど、可能性ありそうな気がする!どこかの御曹司に一目惚れされてって話より納得がいく!」
自分で言って悲しくなるが、いたって私の容姿は普通だ。どこでもいる顔に平均的な身長と体重。人混みに入れば一瞬で紛れて見つからない自信がある。
「もしかすると余命が残りわずかなのかもしれませんわ…。琴乃さん、婚約者の方をあまり無碍にするのはきっと良くないですわよ。お年寄りには優しくしないとダメですわ!」
あぁ。ここに来てよかった。
咲良さんのおかげ答えが見えてきた気がする。高校生活の残りの1年半、お年寄りの出してくれた学費なのだ、しっかり勉強をし、1人で寂しく天国へ旅立たないようにきちんとお見取りをしようと心に決めた。
それが学費に対する私からの恩返しになると思った。
自分で言って悲しくなるが、いたって私の容姿は普通だ。どこでもいる顔に平均的な身長と体重。人混みに入れば一瞬で紛れて見つからない自信がある。
「もしかすると余命が残りわずかなのかもしれませんわ…。琴乃さん、婚約者の方をあまり無碍にするのはきっと良くないですわよ。お年寄りには優しくしないとダメですわ!」
あぁ。ここに来てよかった。
咲良さんのおかげ答えが見えてきた気がする。高校生活の残りの1年半、お年寄りの出してくれた学費なのだ、しっかり勉強をし、1人で寂しく天国へ旅立たないようにきちんとお見取りをしようと心に決めた。
それが学費に対する私からの恩返しになると思った。