シルバーブロンドの王子様が甘すぎる〜海を越えた子守り唄
「光輝の、バカ!好きって自分から言ったくせに……なんで、なんで…よおっ!?プロポーズまでしてきたくせに!エミリも、自分からダチって言ったりしたのに…そのカレシを寝取るって信じられない!2人のバカヤロー!!」
他にもありったけの罵詈雑言を叫び、遂にはお母さんのことまで口にしてた。
「お母さんのバカあ!いらないって何よ!子どもを捨ててよく平気だよね?自分の子じゃないとか、邪魔だとかよく言えるよ。信じられない…!!ばかああ!!うわあああ!」
カイルさんの腕のなかで、思いっきり泣いた。
今までの負の感情をすべて思いっきり吐き出して…
気がつけば、もう日暮れになろうという時間帯。
泣き叫び看病の半徹夜も疲れも相まって、次第にまぶたが重くなる。
「バカ……みんなのバカ……」
「そうだな。くるみ、安心して眠れ」
カイルさんの優しい声とぬくもりに、なぜか今までないほどリラックスできて…。そのまま睡魔に身を任せて意識を手放した。