シルバーブロンドの王子様が甘すぎる〜海を越えた子守り唄
いつものカクテルを作って、ふたりきりで祝杯をあげた。
今夜だけは、わたしもカクテルをいただく。
「ピーチフィズって美味しい…ジュースみたい」
「そうか?オレは飲んだことがないな」
「飲みやすいよ……ほら、あっ」
カイルがピーチフィズをひとくち飲んで、彼の手がわたしの後頭部に回り、そのまま唇を重ねられる。
「……んぅ」
甘い香りの液体が彼から口移しされ、ゴクリと喉を鳴らして通っていった。
ぺろり、とわたしの唇を舐めたカイルは、「甘いな」と微笑む。その艶っぽさに、わたしの心臓はドキドキと爆発寸前…。
「か、カイル……」
「くるみ……今夜、きみを最後まで愛しても……いいか?」
最後まで……
それがわからないほど、子どものつもりはない。
かあっと顔が熱くなって真っ赤っかだろうけど……コクリ、と頷いた。
「ありがとう……くるみ……好きだ」
「……わ、わたしも……だから……カイルがほしい……」
思い切って口にしたら、なぜかカイルは顔を手で覆ってしまって…。
「……ヤバい、その台詞……」
「えっ?」
耳まで赤くしたカイルは、挑戦的に笑った。
「……覚悟しろよ、くるみ。朝まで寝かせないからな?」
なんだか、カイルが悪魔の笑みに見えました…。