シルバーブロンドの王子様が甘すぎる〜海を越えた子守り唄
「……も、やめて」
「だめだ。まだ足りない…くるみ…ずっとガマンしてきたんだからな」
カイルからの甘い責め苦はずっと続いていて、わたしが許してって懇願しても駄目。
というか……なんか嬉しそうだ。やっぱり変態?
「んッ」
また、キスされた。苦しくてたまらないのに、唇まで貪られて、酸欠寸前だよ。
あちこち愛されて、どろどろに溶かされたよう。
そして、ずっと待っていた瞬間が……
「……つっ!」
「くるみ……大丈夫か?」
心配そうにカイルはわたしを見るけど。やっと、彼とひとつになれたんだ…。嬉しくてポロッと涙を流すと、カイルがさらに心配そうな顔をした。
「また、後にするか?」
「違うの……幸せなの。カイルと……あなたと一緒になれて……すごく幸せ。生まれてきたのは…あなたと逢うためだったんだ…って感じたの」
そう言って自分から腕を伸ばすと、カイルもギュッとわたしを抱きしめてくれる。
「くるみ……オレもだよ。幸せで幸せで……死にそうなくらいだ」
カイルの言葉に、くすりと笑う。
「死ぬなら、百年後ね…ひ孫を見てから、2人で穏やかに一緒に……ね?」
「ああ、まずは一人めだな?」
「……カイルったら…あっ」
カイルが、わずかに身体を動かす。
「……すまない…くるみ……」
「いいよ……カイル…好きにして……あなたが好きだから…あっ好きよ、カイル!」
「くるみ……愛してる」
そのまま2人で上りつめて…彼のすべてを受け止めたわたしは、ゆっくりと意識を手放した。