【続】酔いしれる情緒
眩しい日差し。
冬とは少し違って、ちょっとだけ暖かい気温。
タートルネックはやっぱり少し暑く感じて
早く脱ぎたくなった。
この気温は嫌いじゃない。
寧ろ好きな方。
けど、この熱なんかよりも
春に抱きしめられている時の熱の方が断然好きだ。
心地よくて、あたたかくて、安心する。
「はあ…ッ…」
いつもの道を今日は走って店に向かう。
そしていつものようにお馴染みの信号で引っかかると、立ち止まって、大きな画面を見上げた。
流れているのは朝の情報番組。
天気予報の時間だ。
ザワザワと騒がしいこの場所。
周りの人達の中には半袖の人もいる。
天気予報士の人も今日は少し暑いと言っていた。
ああ、暑いな。
暑くて仕方がない。