【続】酔いしれる情緒
ゾッとしました。
その後、清美一花が所属している事務所に向かったものの、時間が遅いということもあり取り合ってもらえなかったと橋本が言っていた。
ただ、清美一花は今撮影の関係で近くにはいないという情報も再度掴んだため、私達は一旦家に戻ることに。
家、と言っても、私と春の家じゃない。
この件が落ち着くまでの一定期間は橋本の家に避難することになった。
あの家は今目をつけられてる。
次は何をしてくるか分からないから、と。
危険を先に考えて、橋本がそう決断した。
それに対して春は意外にも反抗することなく1つ返事で頷いてた。
が。
「え。部屋別?」
「当たり前だろ。この家にいる限りそういうのは無しだ。分かったな?」
「えー……それなら帰りたいんだけど」
「ワガママ言うな」
私と部屋を別にされた春は終始拗ねていて
橋本と軽い口論を繰り返していた。
私も少しばかり寂しさはあるものの、今はそんなこと言ってられない。