【続】酔いしれる情緒


私は一体何を見せられているんだろうと、イチャイチャしているように見える2人を置いて部屋を出た。



タワマンの最上階であり、メゾネットタイプの橋本の家。


私達の家も結構広い方だというのに、ここは桁違いな広さだ。


お風呂は一階にも二階にもあるらしいけど、このままイチャイチャしかねないと思って私は一階へと下りた。



「あ、凛」



下りた先には春がいて



「橋本さん知らない?」

「さあ。上でイチャイチャでもしてるんじゃない?」

「えっ。由紀子さんと?」

「それ以外に誰がいるの」

「えー……なにそれ。
俺にはイチャイチャするなって言うくせに」



「ね?」と、顔を覗き込んできた春に私はふいっと顔を逸らした。



「俺らもイチャイチャする?」

「しない。」



まるで逃げるように

そんな春の横を通り過ぎようとしたけど



「…っ、………あのねぇ…」

「んー?」



通り過ぎる前


春は私の腕を引っ張って、キス。


さっき畳んだばかりの服がまた床へと落下した。
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