【続】酔いしれる情緒
その後、注文した物がテーブルの上に揃った。
春は抹茶ラテ。
私はブラックコーヒーとティラミス。
春はティラミスを見て「俺も頼べば良かった」って。羨ましそうにそう言い放つから、仕方がなく、分けてあげることにした。
「え、いいの!?」
「いいよ」
「じゃあー、これ飲む?」
分けてもらう代わりに自分も何かあげないと。
そういう考えらしい春は自分の抹茶オレを私の方に寄せる。
別に…いいのに。
「あ、でも、甘いの苦手か」
その通り。
だからこそ、普段はあまり甘いものを口にしないわけだけど
「ちょっとだけ、飲みたい。」
春と一緒に過ごしている内は
苦手なものでさえも口に合ってしまうのだ。