好きよりも、キスをして


その後――――学校は平和に終わり、そして、夜が来る。



これから寝るというのに、ドキドキしっぱなしの私は……ギンギンに冴えた脳を、どう落ち着かせようかと悩んでいた。


現在、夜の九時。


課題も済ませ、明日の準備を終えた私は、既にベッドに寝転がっている。だけど、寝られそうにない。全然だ。



「静之くんは、もう寝たのかな。待たせてないかな……」



学校で静之くんから貰ったメールを思い出す。



――また今日の晩。夢の中で。話はその時に



たったそれだけの内容なのに、私はソワソワして落ち着かない。まるでデートのお誘いを受けたみたいにドキドキしてる私は、だいぶ変だ。



今日、静之くんと本当に夢の中で会えるのかな?

会ったら、私の分からないこと全部、話してくれるのかな?

昨日の夢は短かった。今日は何分、夢の中にいれるのかな?



色んな疑問が、不安が、私の中に湧き出る。

だけど、

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