好きよりも、キスをして
「(暇つぶしには、もってこい――ってな)」
澤田、悪ぃな。俺ってこういう奴なんだよ。お前を好きになれない人種なんだよ。
でも、それはお前だって同じだろ?俺に告白されたと勘違いしてた時に、「ごめん」って俺の事を振ったもんな。
じゃあ、おあいこだ。
せいぜいこれから、傷を舐め合いながら、共に夜を過ごそうぜ――
◇
今日も朝が始まる。
教室に、クラスメイトが集う。
そして――昨日とは全く違う関係になった俺と澤田が、リアルな世界で初めて、顔を合わせた。