純心と屈折と/少年に心を掴まれた少年
その2



「アナタ、コーフンしてるんでしょ?どうなの、はっきり言って!」


「あなたはどうなんっすか?今、性的にコーフンしてるんですか❓」


「当たりまえでしょ!目の前で私の親友とあなたの”マブダチ”がいやらしい痴態を見せびらかしてたのよ。私だって体が疼くわよ」


「オレみたいな年下オトコにでも❓」


「うふふ…、とてもコーフンするわ、アナタに💖」


チヅルはそう言い終わる前には律也の腰あたりに当てていた手を、ズボンのチャック上に移動させていた。
すると…。


「うっ…」


思わず律也の腰がぴくっと反応した。
低いうめき声を発して。


***


「ズボンの上からでも敏感なのね。うふっ…、私でその気になってるんでしょ❓」


「あの…、”そこ”なんで…。オレが疼く場所って…」


「ああ、下の方はここ(チヅルの解釈⇒トップの根本)なのね。じゃあ、上の方はどうかしらん~~」


チヅルのカレを這う両の手は、あっという間に律也の両胸…、その突端にワープした。
そこでは数本の指がこまめに蠢いている。


「どう~、律也君…、こっちの方は❓」


「チヅルさん…。”そこ”は全然なんです」


「そうか…。なら、首筋はどうかな…❓ムフフ…」


すかさず年上のお姉さんは年下ターゲットの首元へ、厚手の唇を以って攻め立てたのだが…。


「感じないんです、そこも…。チヅルんさん…、自分、やっぱ人と違うかも…。おかしんだ、オレ‼さっき触られた”あの箇所”しかダメなんだもん‼」


律也はこのシチュエーションのど真ん中で、いわば、自己の訴えに従い、偽りなき絶叫を吐き出したのだ。
心の底から…。
それはある意味、ことごとく誠実なまでに。


で…、”それ”への唯一な受け手たるチヅルは…⁉


「…」


とりあえず、目が点、瞬きはフリーズして、この体(てい)ということだった…。
だが…⁉



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