結ばれない二人
夢の中で何度も何度も逆らおうとする。

夢の中だとわかっているのに、運命を変えたいと何度も何度も未来を変えたいと試みた。

『じゃあな』いつも、こうして修平が手を振って私の元から去った瞬間次の場面に変わってしまう。

『キャーッ!!』
辺りが叫び声で空気が震える。

甲高いその叫び声のあとに聞こえるのは『朱莉!!』修平の私を呼ぶ声。
何よりも恐怖を感じるような、絶望の叫びに近い修平の声。




『あかり・・・朱莉?・・・朱莉っ・・・』
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