結ばれない二人
私の言葉に彼の体が少しぴくんと反応して、力が入ったのに私は気づいてしまった。

ごめんね・・・。

あの日、私はあなたの運命を大きく変えてしまった。

約束していた場所に向かった私。
少し早くついてしまった私。
大好きなあなたからの誘いに舞い上がって、約束よりも早く待ち合わせ場所についてしまった。

そしてあの日、事件が起きてしまった・・・。

彼の悲痛な叫び声に近い私の名前を呼ぶ声が聞こえたあと、私は意識を失って、目が覚めたら明らかに光が半分になっていた。

私は、右目が見えない。


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