結ばれない二人
あの日以来、修平は罪悪感と責任感から私のそばを離れなくなった。

大好きだった野球も辞めて。
大切な仲間との時間もなくしてすべての時間を私の隣で過ごした。

はじめは私自身何も余裕がなくて、彼を気遣うことすらできなかった。

やっと、いつも隣に居てくれる彼を想いやれるようになったころには、彼は私と一緒にいる時間以外の何もかも手放してしまっていた。

私の見えなくなった右目の代わりに、いつだって私の右側で私を支えようとする修平を何度も何度も遠ざけようとした。

でもできなかったのは、私が彼を遠ざけようと拒絶するたびに、彼が再び絶望に満ちた顔をするから。

せめてもの償いで私と一緒にいる修平にとって、償えなくなることで、余計に前に進めないかもしれない。
そう思ったから、一日でも早く私がちゃんと自分の足で歩いて、もうあなたなんていなくても大丈夫だと見せよう。

そう思って毎日過ごしているのに、ポンコツな私にはいまだに彼を安心させてあげられるほどの余裕も、安定も見せられていない。
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