一条さん結婚したんですか⁉︎
「もうっ無理っ、みー君逆上せちゃうっ‼︎」
「そうだね花ちゃん。続きはベッドでしようか。」
一条 美郷。通称;みー君。三十手前のオスは、性欲旺盛。
だがしかし、その欲を抱かせるのは、たった一人....花だけなのだ。
誰もが見惚れてしまう容姿、気配りの出来る優しい男。
街中を歩けば、スカウトに声を掛けられ、仕事中に他社の重役の娘とのお見合いを勧められたり....。
「歩く国宝、一条 美郷。」
誰かが言った。でもみんな首を縦に振った。
そう....彼は完璧人間。非の打ち所がない、見当たらない。
だがしかし、この度嫁になりました花は、この甘々王子の悪いところを挙げてしまうのだ。
「これ以上は出来ない!みー君は私の事壊したいの?」
「壊したい訳じゃないけど、俺で溺れてよ花ちゃん。」
「ほんと、そのキザな台詞なんなの⁉︎耳元で囁かれると変な気分になる。」
「そりゃ良かった....花ちゃん愛してるよ。」
お姫様抱っこで連れてこられた寝室は、夫婦共同一つの寝床。
濡れたままの髪の毛、真っ暗な部屋で、相手の存在は気配で察知する。
覆い被さる旦那様は、妻の片耳へと唇を近付けると、柔らかい吐息を吹き掛けて誘惑するのだ。
もっと独り占めにしたい。足りない....。何度抱いたって、飽きやしない。
さあ、第二回戦と行きますか!
「こんなに好きなのに、もっともっと花ちゃんの事好きになっていくよ。これって病気かな?」
「重度の病よ!病院行った方がいいわ。」
「も〜釣れないな〜。そんな花ちゃんも好きだけど。」
全身に降り注ぐキスの嵐は止まる事を知らない。
柔らかな唇が、花の体を淫らに染めていく....。
されるがままに、すっかり蕩けてしまった奥さまの中へと入っていく旦那様は、完全に繋がると、動きを止めて彼女の脈を感じる。
「このまま一生、花ちゃんの中に入ってたい。でも、我慢出来なくて出しちゃいそう。」
「ちょっと、何言ってんの⁉︎」
「もう結婚したし、好きにしちゃいますけど、いいですよね?」
「手加減してください‼︎」
この絶世の美男様に愛される事は幸運に違い無い。
何故私なんかが?などと考える余裕を与えてくれない王子様。
どうして私と結婚したかったの?
『花ちゃん、俺が一生幸せにします。結婚して貰えますか?』
私の人生で、宝くじが当選するかよりの確率が低い奇跡が起きた。
それは、贅沢過ぎるハイスペックな男との結婚....。