必ず、まもると決めたから。

一口頬張っている間に、カレーライスとハンバーグが運ばれてきた。


「美味しそっ。ね、カレーをご飯の上に少しかけてくれない?ハンバーグと交換しよ」


すぐにハンバーグとセットのライスの上にカレーのルーをかけてくれた。いい香りが広がる。


「ありがとう!ハンバーグも…」

「俺はいいよ」

「いやいや、交換だから!」

「残ったら食べるから、食べれるだけ食べな」

「……」


残ったら食べるから?
私の食べかけを?

一瞬、動きが止まった私に田中くんは「冷める」と再び促した。


「う、うん。いただきます」


待って、敢えて残した方がいいの?
カレーもらったしね?


「…変な意味で言ったんじゃないから」

「あ、うん」

「青山といると、つい、親友といる気分になって。それだけだから」

「親友ね…この前言ってた人?どんな人なの?」


この距離感は親友か…少し照れくさいけど、友達を通り越して親友になれたのなら素直に嬉しい。

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