必ず、まもると決めたから。

「私、小さい頃から父親の転勤が多いせいか、親友がいたことないんだよね。ちょっとだけ切ないよね」


仲良くなったな、って思ってもすぐ離れ離れになってしまう、その繰り返しだった。


「だから、親友って羨ましい」

「これからいくらでも、できるだろ」

「そうだよね!それで、田中くんの親友はどんな人?」

「単純にいい奴」

「いい奴か…会ってみたいな」

「……」


会わせてやる、とは言われなかった。
ですよね…。


「美味しっ」

誤魔化すようにハンバーグを頬張る。
既にピザを2枚食べているので、お腹が膨れてきた。

< 50 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop