星と月と恋の話
「…笑っても良いんだよ?」

「い、いや…笑わないですけど…。…ふふっ…」

「…笑ってるんじゃないの…」

だったらもういっそ、爆笑しなさいよ。

笑い飛ばして、そしてなかったことにして欲しい。

「恥ずかし過ぎて、いっそ死にたい…」

「い、いや…そんなことで死ななくて良いですよ…」

「笑いながら言われても、全然説得力ないわよ」

「わ、笑ってないですって」

鏡を見てから言いなさいよ。

「ただちょっと…素直な人だなぁって…」

えぇ、そうでしょうそうでしょう。

どうせ私は本能に従って生きてるわよ。

ハッキリ言いなさい、ハッキリ。

「もう12時過ぎですもんね。お昼にしましょうか」

「…うん…」

「約束通り、フルーツサンドっていうもの、調べて作ってきたので…元気出してください」

そうね、もうこうなったら。

お腹いっぱい食べて、全て忘れることにするわ。
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