星と月と恋の話
―――――…出来れば一人で乗りたいと思っていたけど、人数的にそうも行かず。
僕の隣には、クラスメイトの菅野隆盛君が座った。
正直僕は、この人のことをよく知らない。
と言うか、このグループのメンバーのことを、そもそもよく知らない。
精々、家庭科の調理実習のとき一緒になったくらいだ。
菅野君っていうのは確か、ポテトサラダ作ってた係だったっけ。
茹でたじゃがいもをカチカチにしてた人。
それくらいの印象しかない。
僕が知らないってことは、多分、相手も僕のことなんてよく知らないだろうし。
お互い黙ったまま、ぼんやり外の景色でも眺めていれば。
気まずいながらも、目的地には到着するだろう。
…と、軽く考えていたら。
「あのさ、お前…星野と付き合ってるんだよな?」
座席に座り、バスが動き出して数分足らずで。
待っていたかのように、隣の席の人が話し出した。
しかも、非常にぶっきらぼうな態度で。
…なんか面倒なことになったな。
遠足なんてただでさえ面倒なんだから、平穏に今日一日を終えたいと思っていたのに。
初っ端から、面倒臭い匂いしか感じない。
僕の隣には、クラスメイトの菅野隆盛君が座った。
正直僕は、この人のことをよく知らない。
と言うか、このグループのメンバーのことを、そもそもよく知らない。
精々、家庭科の調理実習のとき一緒になったくらいだ。
菅野君っていうのは確か、ポテトサラダ作ってた係だったっけ。
茹でたじゃがいもをカチカチにしてた人。
それくらいの印象しかない。
僕が知らないってことは、多分、相手も僕のことなんてよく知らないだろうし。
お互い黙ったまま、ぼんやり外の景色でも眺めていれば。
気まずいながらも、目的地には到着するだろう。
…と、軽く考えていたら。
「あのさ、お前…星野と付き合ってるんだよな?」
座席に座り、バスが動き出して数分足らずで。
待っていたかのように、隣の席の人が話し出した。
しかも、非常にぶっきらぼうな態度で。
…なんか面倒なことになったな。
遠足なんてただでさえ面倒なんだから、平穏に今日一日を終えたいと思っていたのに。
初っ端から、面倒臭い匂いしか感じない。