星と月と恋の話
第9章
―――――遠足が終わった、翌週。

もうすぐクリスマスがやって来る。

隆盛の告白の返事は…未だに、決まっていない。

隆盛に対して、どんな返事をするにせよ。

クリスマスイブに、結月君と最後のデートをすることに変わりはない。

でも、これが最後だと思うと。

何だか…誘うに、誘いにくい。

しかもこのデートの最後に、全部種明かしして…お別れしないといけない。

そう思うと、余計気が重かった。

結月君と別れたくないとか、そういうことじゃなくて。

罰ゲームの関係だったとはいえ、これまで良くしてもらったのに、何も知らない結月君を裏切るような真似をするのかと思うと…。

…どうしても、罪悪感が咎めるじゃないか。

もう三ヶ月も騙してるんだから、今更だけど…。

…とにかく、これで終わりにしないといけない。

こそこそ逃げ回っても仕方なかった。

そして、私はクリスマスイブの数日前。

二学期の終わる、終業式の日。

とうとう意を決した私は、結月君に声をかけた。

「ねぇ、クリスマスイブにデートに行かない?」

我ながら、ちょっとだけ声が上ずっているのを感じた。
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