星と月と恋の話
そんな感じで、昼休みを二人で過ごし。

迎えた放課後。

「結月くーん、ちょっと良いかい」

「あ、はい。何ですか?」

「今日…一緒に帰らない?」

前、付き合ってたときは。

放課後デートと称して、週に3回一緒に帰ったものだけど。

今は、そんなノルマは存在しない。

放課後を一緒に過ごしても良いし、過ごさなくても良い。

それは私の自由。

だから、今日私が結月君を誘ったのは。

ただ、私が結月君と一緒に帰りたかったから。それだけのこと。

それだけのことなのに、何だか凄く新鮮な気分だわ。

「良いですよ」

「やったー」

ましてや、笑顔で了承してくれたら、こんなに嬉しいことはないわよね。

じゃ、一緒に帰りましょう。

ちょっと優しくされたらこれなんだから、私ってチョロいわ。我ながら。
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