星と月と恋の話
第19章
――――――誕生日祝いをした、数日後から。

念願の春休みが始まった。

春休みって短いけど、課題が少ないから嬉しい。

ちなみに、学年末テストの結果はちょっと、人様に言える点数じゃなかった。

が、一応二年生には上がれることが決まって、余計嬉しい。

そして、課題も特になく、心配事もない、脳天気な私は。

「…よしっ。今日は結月君とデートしよう」

春休みを満喫する為、結月君の携帯に電話を掛けた。

「もしもーし。おはよー結月君、元気〜?」

『おはようございます。元気ですよ』

電話の向こうから、結月君の声が聞こえてきた。

それは良かった。

「電話良い?今何してたの?」

『良いですよ。今は勉強してました』

え?

勉強?

「…何で勉強してるの?」

『何でって…。学生だからですよ』

そうだった。

私も学生だぞ。忘れてた。

「でも、試験終わったのに」

『?試験勉強じゃないですよ。無事に一年が終わったので、一年生で習った範囲の総復習と、来年度習う範囲の予習です』

結月君のあまりの真面目っぷりに、私は吐血しそうになったよ。

私とは、学生としての心構えが違うわね。
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