星と月と恋の話
と、偉そうに言ってみたものの。
「あんまり手の込んだものじゃなくて、ごめんね」
本日私が作ったのはパスタだ。
キャベツとベーコンの、簡単な定番パスタ。
それに、生野菜をちぎって、市販のドレッシングをかけたサラダ。
私にとっては、これだけでも「頑張った!」と思うけど。
本業が主婦の結月君にしてみれば、子供の料理に等しいかもね。
「いいえ、ありがとうございます」
出されたものに文句は言わない結月君、偉いです。
彼氏に手作りの料理を出すなんて、何だか気恥ずかしい。
これで、作った料理が文句なく美味しかったら、言うことなかったんだけど。
「うっ…。ちょっと…これ茹で過ぎだ…」
私はパスタを一口食べて、顔をしかめた。
ぴったりアルデンテくらいで、火を止めたはずなのに。
すっかり芯がなくなったパスタが、口の中でやわやわになっていた。
「茹でた後フライパンで加熱調理するときは、表示時間より少し短めに茹でるのがコツですよ。フライパンで調理してる間にも、火が通ってしまうので」
と、結月君がアドバイスしてくれた。
そうだったんだ…。そんな豆知識が…。
うぅ…。パスタも満足に茹でられないなんて、女としてどうなの、私。
「ごめんね、あんまり美味しくないよね…」
「…物凄く美味しいとまでは行きませんけど、食べられないほど不味くはないですよ?」
そうね。
食べられなくはないけど、美味しくもない。適切な評価だわ。
「結月君みたいに、上手く行かないもんだなぁ…」
イマイチ美味しくないパスタを口に運びながら、私はそう呟いた。
「最初は誰しもこんなものですよ。人間っていうのは、失敗から学ぶ生き物ですから」
励ましてくれてありがとうね。
さっきの勉強会のときも、同じくらい励まして欲しかったわ。
「次の機会があったら、絶対美味しく作ってみせるわ」
「分かりました。期待してますね」
うん、期待してて。
次の機会…いつになるか分からないけど。
そのときまでには、もっと練習しておくわね。
「あんまり手の込んだものじゃなくて、ごめんね」
本日私が作ったのはパスタだ。
キャベツとベーコンの、簡単な定番パスタ。
それに、生野菜をちぎって、市販のドレッシングをかけたサラダ。
私にとっては、これだけでも「頑張った!」と思うけど。
本業が主婦の結月君にしてみれば、子供の料理に等しいかもね。
「いいえ、ありがとうございます」
出されたものに文句は言わない結月君、偉いです。
彼氏に手作りの料理を出すなんて、何だか気恥ずかしい。
これで、作った料理が文句なく美味しかったら、言うことなかったんだけど。
「うっ…。ちょっと…これ茹で過ぎだ…」
私はパスタを一口食べて、顔をしかめた。
ぴったりアルデンテくらいで、火を止めたはずなのに。
すっかり芯がなくなったパスタが、口の中でやわやわになっていた。
「茹でた後フライパンで加熱調理するときは、表示時間より少し短めに茹でるのがコツですよ。フライパンで調理してる間にも、火が通ってしまうので」
と、結月君がアドバイスしてくれた。
そうだったんだ…。そんな豆知識が…。
うぅ…。パスタも満足に茹でられないなんて、女としてどうなの、私。
「ごめんね、あんまり美味しくないよね…」
「…物凄く美味しいとまでは行きませんけど、食べられないほど不味くはないですよ?」
そうね。
食べられなくはないけど、美味しくもない。適切な評価だわ。
「結月君みたいに、上手く行かないもんだなぁ…」
イマイチ美味しくないパスタを口に運びながら、私はそう呟いた。
「最初は誰しもこんなものですよ。人間っていうのは、失敗から学ぶ生き物ですから」
励ましてくれてありがとうね。
さっきの勉強会のときも、同じくらい励まして欲しかったわ。
「次の機会があったら、絶対美味しく作ってみせるわ」
「分かりました。期待してますね」
うん、期待してて。
次の機会…いつになるか分からないけど。
そのときまでには、もっと練習しておくわね。