星と月と恋の話
第20章〜Ⅱ〜
湯野っちと、皆と話さなきゃ。分かってもらわなくちゃ。
そう思いながら、学校に来て。
でもやっぱり、湯野っち達を目の前にすると気が引けてしまった。
いくら私が一人で何を言っても、多勢に無勢のように思えてしまって。
しばらく悶々として、そして意を決した私は。
自分の席から立ち上がり、湯野っち達のところに行こう…とした。
すると。
「お、来た来た」
湯野っちは、教室の扉を見ながらそう言った。
え?来たって、誰が?
思わず振り向くと。
「エレベーターが使えるようになって、随分便利になりましたね」
「本当にね…。瑠璃華さんと琥珀さんに、頭が上がらないよ」
などという会話をしながら。
丁度、緋村君と久露花さんが、一緒に登校してきたところだった。
あ。あの二人…。
湯野っちはおもむろに、そんな緋村君達に近寄った。
…?
「ねぇ、緋村。ちょっと話したいことがあるんだけど」
湯野っちはにやにやとしながら、緋村君にそう言った。
「は、話したいこと?」
「果たし合いですか?」
久露花さん、何言ってるの?
しかしそれより、その後湯野っちの言った言葉に、私は驚愕した。
「実はさ、私、前から緋村のこと好きだったんだ。私と付き合ってくれない?」
「…は?」
と、緋村君は首を傾げていたけど。
私も「は?」だった。
湯野っち、あんた…何言って。
「…」
「…」
「…?」
緋村君はポカンとして、湯野っちはにやにやしていて、そして久露花さんは首を傾げていた。
聞き耳を立てていた他のクラスメイトは、皆興味津々といった風に盗み見ていた。
これって、もしかして。
昨日言ってた、あの罰ゲーム…。
そう気づいて、私はカッと頭に血が上った。
が。
「湯野さんは、奏さんに好意を抱いてらっしゃるんですか?それは良かったです。友情の芽生えですね」
久露花さんが、あまりにズレた解釈をしてしまった為。
思わず、その場にずっこけそうになった。
多分、周りで聞いていたクラスメイトもそうだったと思う。
そう思いながら、学校に来て。
でもやっぱり、湯野っち達を目の前にすると気が引けてしまった。
いくら私が一人で何を言っても、多勢に無勢のように思えてしまって。
しばらく悶々として、そして意を決した私は。
自分の席から立ち上がり、湯野っち達のところに行こう…とした。
すると。
「お、来た来た」
湯野っちは、教室の扉を見ながらそう言った。
え?来たって、誰が?
思わず振り向くと。
「エレベーターが使えるようになって、随分便利になりましたね」
「本当にね…。瑠璃華さんと琥珀さんに、頭が上がらないよ」
などという会話をしながら。
丁度、緋村君と久露花さんが、一緒に登校してきたところだった。
あ。あの二人…。
湯野っちはおもむろに、そんな緋村君達に近寄った。
…?
「ねぇ、緋村。ちょっと話したいことがあるんだけど」
湯野っちはにやにやとしながら、緋村君にそう言った。
「は、話したいこと?」
「果たし合いですか?」
久露花さん、何言ってるの?
しかしそれより、その後湯野っちの言った言葉に、私は驚愕した。
「実はさ、私、前から緋村のこと好きだったんだ。私と付き合ってくれない?」
「…は?」
と、緋村君は首を傾げていたけど。
私も「は?」だった。
湯野っち、あんた…何言って。
「…」
「…」
「…?」
緋村君はポカンとして、湯野っちはにやにやしていて、そして久露花さんは首を傾げていた。
聞き耳を立てていた他のクラスメイトは、皆興味津々といった風に盗み見ていた。
これって、もしかして。
昨日言ってた、あの罰ゲーム…。
そう気づいて、私はカッと頭に血が上った。
が。
「湯野さんは、奏さんに好意を抱いてらっしゃるんですか?それは良かったです。友情の芽生えですね」
久露花さんが、あまりにズレた解釈をしてしまった為。
思わず、その場にずっこけそうになった。
多分、周りで聞いていたクラスメイトもそうだったと思う。