童貞を奪った責任
番外編02
例えばだが、もしも俺の方がハチより優れていたら、人生違ってたのかもしれない。
まあ、そんな事を考えている時点で、今までの素行に後悔していると認めているようなものだ。
「なあ、天竜。」
「はい、どうしました?」
「俺って馬鹿だよな。」
「はい。そうですね。」
「こら、そこは嘘でも違うって言えよ!」
俺の名前は、織田 七海。率直に言えば、俺の親父はマジなヤベー奴。ヤクザの頭だ。
指定暴力団山田組の六代目組長である。
そして俺は、そんな親父の愚息。
そして俺には、双子の弟が居る。
「ナナてめぇ、いつまで居座る気だ。」
「ちょっ、ハチ怖いって〜。その今にも人を殺めそうな目を向けるなよ。」
「てめぇが、俺のオンナに構わなきゃ止めてやるよ。」
俺には出来の良い弟がいる。それが、現山田組若頭の織田 詠斗である。