童貞を奪った責任



 だけど流石に他人が付けたマーキングを前にして、チャラ男のケンちゃんでさえ、萎え萎えの極みだ。


 すっかりふにゃちんになったブツをぺちんぺちんと触れて遊んでいると




「こらこら、遊ぶな。今の杏ちゃんじゃ勃たないよ。」


「ええ〜。」



 お互いの会社から少し離れたラブホで、イチャイチャして時間を潰していると、突如内線が鳴り響く。




 なんだろうか、とケンちゃんが受話器を取った。





 何やら眉間に皺が寄って、頷く様に返事を返す。






 通話を終え受話器を戻したら、ケンちゃんは苦笑いを浮かべた。









「杏ちゃん....どうやらお迎えが来てるみたいだよ。」





・・・なぬ!?




「誰よ....。」


「開口一番に、俺の女を連れ込むなんて良い度胸してんな。って言ってたから、ビビってちびりそう。」



 私は、『ガハハ』とお下品な笑い声を上げた。




 もう、顔を見ずとも台詞で分かってしまう。





 あの野郎私のストーカーか‼︎






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