童貞を奪った責任

この病の治し方ってある？

『俺とずっと一緒に居てくれるよな？』










　深々と降り積もる雪、ここは大都会からは掛離れた場所だ。



　数年ぶりに帰ってきたのは、逃げ場が無かったからだ。



　
　地元に居ると嫌でも思い出してしまう昔の思い出の数々。




『お前、他の男に笑い掛けてただろ。』



――――俺の事を裏切る気か!?



　乾いた音が聞こえてきて、気付いたら床に打ちつけられていた。


　嗚呼、今日の一発も痛い。口の中切れちゃったじゃないの。なんて死んだ様な目で見る。



　


　この街に帰ってきたら、あの男がまだ居るんじゃないかって、逃げた手前、戻って来れなかったんだ。