王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~
「あ~疲れたあ~」
ようやく緊張から解放されたという安心感からリーディア人格ではありえないほどのだらしない言葉が部屋に響き渡った。
ベッドに身体を預けると、そっと目を閉じながら考え始める。
(今の段階では王妃様とエリク様が怪しいのは確かだけれど、彼らだけで記憶を操作したのなら他の使用人や王宮で会う人々もわかるはず。まさか、全員グル? そんなことは……いやありえるか。私に会う人はいつも同じ世話役メイド、宰相、騎士団長。外の人にもあったことないし、せいぜい10人もいない)
ベッド脇のテーブルにあったコップに水を注いでそれをごくりと飲み干すと、顎に手を当てて考えてみる。
(どこから確かめる?)
そう考えて、頭の中に容疑者を思い浮かべるとその中で最もボロが出そうな性格をしている人物にたどり着いた。
(やはりここはいつも話しているメイドのリアか)
メイドに最初の探りを入れることを決めた私は、そっとベッドの中で目を閉じて眠った──
ようやく緊張から解放されたという安心感からリーディア人格ではありえないほどのだらしない言葉が部屋に響き渡った。
ベッドに身体を預けると、そっと目を閉じながら考え始める。
(今の段階では王妃様とエリク様が怪しいのは確かだけれど、彼らだけで記憶を操作したのなら他の使用人や王宮で会う人々もわかるはず。まさか、全員グル? そんなことは……いやありえるか。私に会う人はいつも同じ世話役メイド、宰相、騎士団長。外の人にもあったことないし、せいぜい10人もいない)
ベッド脇のテーブルにあったコップに水を注いでそれをごくりと飲み干すと、顎に手を当てて考えてみる。
(どこから確かめる?)
そう考えて、頭の中に容疑者を思い浮かべるとその中で最もボロが出そうな性格をしている人物にたどり着いた。
(やはりここはいつも話しているメイドのリアか)
メイドに最初の探りを入れることを決めた私は、そっとベッドの中で目を閉じて眠った──