王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~
「幸いにも命には別条はないそうでございます。この件について、正式にコーデリア前国王と王妃、そして次期国王となるレオ殿下より謝罪の書状をもらっております」
国王は目を閉じながら背もたれに身体を預けると、しばし考え込む。
そうして数秒後に再びユリウス様と目を合わせる。
「わかった。謝罪を受けよう。しかし、嫁いだとはいえ可愛い妹のこと。二度目はないと伝えておいてほしい」
「かしこまりました」
こうして国王との謁見は終了して、私はユリウス様と王宮の廊下を歩いていた。
雑談を少ししては、数分の間があり、また雑談が始まる。
それは天気の話であったり、書庫室に新しい本が入った話だったり、王宮の庭が整備された話だったり。
最初こそ私がいなかった間のクリシュト国の様子などの話だったけど、次第に無理矢理話題を作っているようなそんな感じ。
何かもしかして言いたいことがあるのかしら?
そんな風に私は思って、もう少しで私の部屋に着く、というところで声をかけてみる。
「ユリウス様、もしかして何か言いたいことがありますか?」
「え……!?」
国王は目を閉じながら背もたれに身体を預けると、しばし考え込む。
そうして数秒後に再びユリウス様と目を合わせる。
「わかった。謝罪を受けよう。しかし、嫁いだとはいえ可愛い妹のこと。二度目はないと伝えておいてほしい」
「かしこまりました」
こうして国王との謁見は終了して、私はユリウス様と王宮の廊下を歩いていた。
雑談を少ししては、数分の間があり、また雑談が始まる。
それは天気の話であったり、書庫室に新しい本が入った話だったり、王宮の庭が整備された話だったり。
最初こそ私がいなかった間のクリシュト国の様子などの話だったけど、次第に無理矢理話題を作っているようなそんな感じ。
何かもしかして言いたいことがあるのかしら?
そんな風に私は思って、もう少しで私の部屋に着く、というところで声をかけてみる。
「ユリウス様、もしかして何か言いたいことがありますか?」
「え……!?」