王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~
「レオ様から伝言を頂戴しました」

 アルベルト様はしばらくコーデリア国とのつなぎ役としていたけど、何かあったらしい。
 少し小声で、それでも早口で私とユリウス様を交互に見る。

「レオ殿下が?」
「はい、ユリエ様が元の世界に戻れるかもしれない方法が見つかったと」
「「──っ!!」」

 私が元の世界に戻れる……?
 思わず横にいたユリウス様と目を合わせた──


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【ちょっと一言コーナー】
第三部『故郷帰還編』がスタートしました!
少し短めですが、お付き合いいただければと思います!


【次回予告】
レオより元の世界に戻れるかもしれないと連絡を受けた二人。
急いでコーデリア国に向かうが……。
次回、『揺れる心と、決意(1)』。

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