王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~
静かだ。
目をゆっくり開くとそこは転移前にいた現代の神社があった。
「──っ!! 戻ってきた……」
そうして一歩踏み出そうとしたところで、ふっと地面がぐにゃりと揺れ出し、黒い光に包まれる。
「え?」
真っ暗闇に染まった空間に一瞬いたかと思うと、さっとその壁が取り払われてなんと目の前にはユリウス様がいた。
「あれ……?」
「ユリエ……?」
二人は何が起こったのかわからず、そのまましばらく相手を見つめたまま立ち尽くす。
そうしてよく見ると、もう魔法陣や白い光はなくなっており、じっとしばらく待ってみたがそれ以上なにも起こらない。
その後何度試しても私が現代に戻ることはできなかった──
目をゆっくり開くとそこは転移前にいた現代の神社があった。
「──っ!! 戻ってきた……」
そうして一歩踏み出そうとしたところで、ふっと地面がぐにゃりと揺れ出し、黒い光に包まれる。
「え?」
真っ暗闇に染まった空間に一瞬いたかと思うと、さっとその壁が取り払われてなんと目の前にはユリウス様がいた。
「あれ……?」
「ユリエ……?」
二人は何が起こったのかわからず、そのまましばらく相手を見つめたまま立ち尽くす。
そうしてよく見ると、もう魔法陣や白い光はなくなっており、じっとしばらく待ってみたがそれ以上なにも起こらない。
その後何度試しても私が現代に戻ることはできなかった──