王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~
数日後、私はユリウス様伝いで王に呼び出されて謁見の間にいた。
「ユリウスから聞いていると思うが、我が国の王宮魔術師、今回の事件の首謀者だった一人は隣国のスパイであり、すでに出国したと見られる」
「父上、アルベルトの報告によりますと、現在コーデリア国は頻繁に他国への侵略をしており、領土を急速に広めております。また、王宮内の動きもかなり騒がしく、何か仕掛けてくる可能性があるかもしれません」
「ああ、私の妹が嫁いだことで最近は友好的になっていたが、何かあったのかもしれんな」
「アルベルトの部下が今王宮内に潜伏してより詳しく調べているところですので、わかり次第すぐに報告いたします」
「ああ、頼んだ」
隣国の脅威がこの国に迫っている。
私が聖女召喚されたことももしかして隣国が関係しているのかしら?
そう深く考え込んでいたところ、王が突然私とユリウス様の名を呼んだ。
「ユリウス、それにユリエ」
「「はいっ!」」
「お前たち、婚約しないか?」
「「…………え?」」
私だけじゃなくユリウス様も虚を突かれたようにちょっとへんぴな声が出る。
「ユリウスから聞いていると思うが、我が国の王宮魔術師、今回の事件の首謀者だった一人は隣国のスパイであり、すでに出国したと見られる」
「父上、アルベルトの報告によりますと、現在コーデリア国は頻繁に他国への侵略をしており、領土を急速に広めております。また、王宮内の動きもかなり騒がしく、何か仕掛けてくる可能性があるかもしれません」
「ああ、私の妹が嫁いだことで最近は友好的になっていたが、何かあったのかもしれんな」
「アルベルトの部下が今王宮内に潜伏してより詳しく調べているところですので、わかり次第すぐに報告いたします」
「ああ、頼んだ」
隣国の脅威がこの国に迫っている。
私が聖女召喚されたことももしかして隣国が関係しているのかしら?
そう深く考え込んでいたところ、王が突然私とユリウス様の名を呼んだ。
「ユリウス、それにユリエ」
「「はいっ!」」
「お前たち、婚約しないか?」
「「…………え?」」
私だけじゃなくユリウス様も虚を突かれたようにちょっとへんぴな声が出る。